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「いや……いや……」
どんどん近づき影は明かりに照らされ姿を見せた。
姿は人だが黒い皮膚には赤いブツブツがあり顔と思われる場所には鼻らしきものがチョンと出っ張っていただけだった、お腹の部分には血だらけの歯を付けた口があんぐり開けている。
影は遂に少女の肩を掴み、鼻を縮こまる少女の頭に着け匂いをふんふん嗅いだ。
そして安全か何かを悟ったらしくお腹にある大きな口が顔に近づく。
「止めろ!!!」
唐突に若い男の声が聞こえると化け物は叫び声を上げて少女から逃げるように離れた。
少女が声をした方を見ると二十歳にもいかない少年が白い拳銃を二丁構えて立っていた。
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