クリニックの先生

7/7
753人が本棚に入れています
本棚に追加
/244ページ
友達…チカとは幼稚園からの付き合いだった。チカのアパートに泊めてもらって病気のことや薬のこと…家族のことも話した。 チカは私を病人扱いしたりはしなかった。 「風邪をひいたら薬を飲むし、病気になれば病院に行く。それがたまたまメンタルな病気だっただけでしょ?頼まれれば手は貸すけど、病人と決めつけて接するのはあんたにも失礼だと思う」 彼女は何があっても私を一人の人間として見てくれる。彼女にとって私の病気は単なる個性の一つでしかないのだから。病気だからと気を使うことが何より私を傷つけることをチカは良く知っていた。
/244ページ

最初のコメントを投稿しよう!