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もちろん俺達もギルドに所属していて、ギルドからの依頼を受けて魔族を狩る代わりに、組織の保護を受けている。ギルドの証明書を提示すれば、街では様々な特典が受けられて何かとお得だ。
……まあ、今回のようなケースは仕方ないが。
俺達は三日前にギルドから出頭を命じられ、支部のある街へ向かう途中で度重なる魔族の襲撃受けてしまい、町を追い出されて野宿する羽目になったのだ。
それも二日続けて。
そりゃレイの機嫌も悪くなるだろう。
ついでに俺の機嫌だって良くはない。
期待したふかふかのベッドはおあずけだし、温かい食事は不味い携帯食料に化けた。機嫌が悪くなって当然だ。
しかし、その原因が俺自身にある事は疑う余地もないワケで。
たとえ切欠を作ったのが悪意に満ちた魔族の仕業だったとしても。
町の連中にしてみれば、町中で大暴れして家を壊したのは俺――と魔族で。
魔族がいなくなってしまえば、怒りの矛先が向けられる相手は俺しかいなかった。
思わず溜め息が洩れる。
こんな目に遭うのは実際いつもの事で、はっきり言ってしまえば慣れている。
町を追い出されるのも、悪意を向けられるのも。
だが、慣れていても正直へこむ。
俺は我が身を削りつつ危険な目に遭いながらも魔族を狩り、僅かながらも世の中の役に立っている――ハズだ。
なのに、魔族のとばっちりを受けて仲間である筈の人間達に迫害される。
まあ、今に始まった事じゃないけどな。我ながら、よく今までグレずに来たもんだと感心するよ。
ま、俺のあんな姿を見りゃ、誰だって逃げるよな。
逃げなかったのは、昔から魔族と交流があり、混血にも慣れている俺の生まれ故郷の村の連中くらいのもんだ。
そう、俺は所謂人間と魔族の混血(ハーフ)だった。
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