魔女とリセット

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「なぁ、俺と付き合ってくれないか?」  彼からその言葉を聞いたのは今年の夏の始まり。少し気の早い蝉が鳴き始めた頃だった。 「うん。いいよ」  返事は考えるまでもなく、その場ですぐに返した。  嬉しかったのは、もちろん。だって彼の事が好きだったから。    ただ嬉しさの裏側に、ひっそりと罪悪感が顔を覗かせていた。  私は、罪悪感を嬉しさで包み込んだのだ。
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