幕開け

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自分は運がいい。 そんな事を思いながらテレビでニュースを見ていると、急に「今日の運勢」と右上に点滅しながら表示されている。 「私は一番良いの来るわね~」 ユナは既に未来が見えているかのように、次々にスクロールしているテロップに笑いながら呟いた。 ユナは自分がこの街で、国で、世界で、果ては宇宙で、一番運がいい人間だと信じている。とんでもなく素晴らしい出来事が過去にあったのか、と聞きたいのは分かる、が実はそんな事はないのだ。良い事と行っても、誰でも経験している事ばかりなのだ。他愛ない遊びで勝ったり、食器を誤って落としたときに当たり所が良くて割れなかったなど。他愛ない事だけである。  ・・しかし、ユナにはまだ不幸が起こっていないのだ。不幸を不幸だと認めないだけかもしれないが… だがそんな少女の強運には理由があった。 それは… …一話でね(笑)。
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