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ガタン、と奥の部屋から物音がした。
行ってみると……ポカリと開いた大きな穴があった。
底は見えない。本来なら下の階の燃える部屋が見える筈だが……。
変な空気が流れてくる。誘っているようだ。
「行ってみる、か?」
「行こうぜ」
好奇心には勝てない。だってぴっちぴちの高二だもの。
「せーので行くぞ」
「待て、のと同時に行くのか?それとも一拍おくのか?」
「同時だ。せーのっ!……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」
俺は穴を覗き、瑠輝が落ちていく様子を眺めた。
そう、俺は跳ばなかった。
まぁ、大丈夫かな?
俺の体は重量に捉えられ、暗い穴の底へ……底へと落ちていった。
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