待ってコレ予想外な展開なんだけどどうすればいいの?

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う……ん? どこですかココ?野宿した記憶なんてないぞ? 辺りは木、木、木、木、木、木、木、 「……うぅ…………」 あ、瑠輝が起きた。 「……どこだここは?」 「森の中」 「そんなこと猿でもわかる」 「確かに」 背後には巨大な樹。ト〇ロに出てきてもおかしくない。 そして、その根本にはポッカリと穴が空いていた。 で、俺の脳みそから導き出された答えは、 「穴に入れば帰れるかも!」 「じゃあお前が先な」 俺は穴に頭を突っ込んだ。肩がぶつかってこれ以上入れない。で、抜けなくなった。 「相棒、抜けなくなったんだが」 「あー、わかったわかった……」 呆れた瑠輝の声、足が引っ張られる。 気持ちの良い音と共に、頭が抜けた。頭が取れたという意味ではない、穴から抜けたという意味だ。 「そーだ、ケータイ!」 俺は擦れて痛めた耳をさすりながら左ポケットに手を入れる。 ……綺麗に真っ二つになっていた…………。 「サチコ・アマンダァァァァァァァァァァァ!!」 俺は手と膝を地面につき、綺麗なorzのポーズを決めた。 「誰だそれ?」 「このケータイの名前だ……。あ、もちろんフィクションですよ?」 読者への配慮を忘れない俺、偉い! 「誰に向かって話してるんだ?つーか、外人っぽいな……」 「割れイカ!……悪いか!」 噛んだ。だから言い直したんだ。 「噛んだな。割れイカってなんだよ。……で、どうする?」 何人もの女を騙……落とした笑顔を真顔に変え、瑠輝が言う。 「どうするって、何が?」 「これから、だ。どうやって帰るんだ?」 「んー、その辺に村とかねぇかな?」 「探すか。よし……」 瑠輝は腰につけてあるポーチからガムを出し、口に入れた。 学校にガムを持って行っちゃいけません。 「一つくれ!」 「学校に持って行っちゃダメなんだろ?」 くれなかった。
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