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「んッ」
「上手いだろ?」
口の中にハンバーグの味が広がる。
「ん……美味しい!!」
「だろ?」
咲の笑顔につられて私も笑顔になっちゃったけど――
ふと視線が向けられていることに気付く。
翔汰君は恥ずかしそうに顔を赤くしながら俯いて
理恵子さんは「あらまぁ……」と呟き目を丸くさせている。
(しまった!! つい反射で口を開いて……)
恥ずかしくなって焦る私とは対照的に、咲は特に気にした様子もなく食事を続けていた……
かと思ったら何かを思い出したのか、はたと顔をあげた。
「そういや、明後日のパーティーって翔汰も来るんだよな?」
こちらも料理から視線を外した翔汰君。
「うん。久しぶりに悠兄と陣さんに会えるから、楽しみにしてるんだ」
ニコニコ。
(やっぱ翔汰君って可愛いな……)
和む。
「そうか……あいつらも出席だったか。まぁ……最近は何かと忙しいからな」
「うん……」
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