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  「私、アイリス様の専属使用人になりました、メルラと申します。 朝食はパンとご飯どちらになさいますか?」 「いらないわ… 食欲がわかないもの…」 「しかし…「いらないわ」 「でも…ちゃんと食べないと…」 メルラはオドオドしている。 「いらないって…言ってるでしょう!」 アイリスは怒鳴る。 「も、申し訳ございませんでした…」 メルラは朝食を片付け、部屋を去っていった。 その後ろ姿はとても悲しそうだった。 「私のことなんかほっといてよ…」 ポツンと呟いた。 ‘来い’ 突然、頭の中で声が響いた。 (え?) ‘来い、今すぐ’ ―グンッ 「…ッア!」 見えない力に首輪が引っ張られる。 「何々何々何!?」 そのまま体が勝手に動き、部屋を出ていった。  
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