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―ザッ
「ここが…魔王の城ね…」
少女の目の前には魔王の城。
天気は雲っており、時折雷が光る。
「…はぁはぁ…やって…やるわ!」
城の扉を蹴り破る。
―ドガッ
「私は勇者アイリス!
魔王アルフォード!出てきなさい!!」
少女の叫び声が城内へ木霊する。
「やれやれ、せっかちな娘だな」
スーッと何もない空間から黒いマントを羽織り、黒い服を着た青年が現れた。
「もしや、お前が勇者か?」
整った顔をアイリスへ向け、バカにしたように笑う。
「だったら何よ」
「ククッ…これは失敬。こんな十代後半くらいの少女がか…ククッ…面白い」
魔王はクツクツと笑い、両腕を広げた。
「来い、女勇者よ。この魔王アルフォード様がじきじきに相手になってやろう」
「…ッ上等よ!!」
両者は激突した。
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