PHANTOM

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飛月「いいお兄ちゃんで良かった。」 卯月「本当に?」 飛月「何が?」 卯月「本当に俺が兄貴で良かったって思ってる?」 飛月「当たり前。」 卯月「どうして?」 飛月「手紙にも書いた通り僕が体験出来なかった事を事細かに話してくれたり頼みこんでやらせてくれたり僕に沢山の思い出をくれたじゃないか。最高の兄貴さ!」 卯月「良かった…俺の事恨んでると思った……」 飛月「卯月を恨む要素なんて一つもないよ。」 卯月「俺がもっと頭良かったら飛月を助けてやれる方法が見つかったかも知れないのに俺は出来なかった。飛月には思い出を作ってやる事しか出来なかった……無力な少年で居る事しか出来なかった……」 飛月「思い出だけで十分だよ…卯月は…兄さんは沢山の思い出をくれた!誰も僕にはくれなかった物を卯月はくれたんだ!兄さんは体の一部を僕に提供してくれた僕の寿命を延ばしてくれた!」 卯月「俺にはそれくらいしか出来なかったんだ…」 飛月「今だから言うけど実は知ってたんだ……卯月が僕にそこまでする理由を……」 卯月「えっ………」
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