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飛月「父さんが死ぬ直前に教えてくれた…覚えてるだろ?あの日寝る前に一本の電話がなった。」
‐‐‐‐‐
飛月「父さんどうしたの?」
父「会って話したい。一人で出てこれるかい?」
飛月「うん。今日卯月調子悪いからもう寝てるよ。今から行くね。家でいい?」
父「ああ。待ってるよ。」
飛月「父さん?入っていい?」
父「ああ。」
飛月「どうしたの?」
父「飛月に話したい事がある…二人についてだ…」
飛月「何?」
父「20年前卯月と飛月が生まれた生まれた季節は春だ。兄は春の季節の様に暖かく人を思いやる気持ちを持った大人になって貰いたいと思って4月の異名で俺が付けた。飛月は月に向かって飛ぶ鳥の様に逞しい大人になって欲しいと母さんが付けた。」
飛月「じゃあ僕は母さんに謝らなきゃ。逞しい大人になれなくてごめんねって。」
父「その事なんだが…飛月は…本当は健康で生まれてきたんだ…」
飛月「どういう事……?」
父「体が弱かったのは卯月の方なんだ…」
飛月「じゃあなんで僕は…?」
父「卯月は生まれつき呼吸器系が弱く喘息でしかも心臓も悪かった…助ける為には飛月と心臓を交換し移植するしか助ける方法はないと言われた…俺と母さんは二人とも助ける為に移植を頼んだ。二人とも二歳まで何事もなく育った。」
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