第2章

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   それから数週間後、黒木は職員室に訪れていた。 「何故です? どうして受理されなかったんですか?」  黒木は苛々していた。  威圧的な彼の相手をしているのは、眼鏡をかけた知的な男性教員である。 「人数不足と顧問不在、活動場所の未確保が原因だね」 「支倉先生、どうにかなりませんか? 俺にはやらなければならないことがあるんです」  眼鏡の教員は、支倉(はせくら)という名の男だった。  彼は少し困ったように唸ると、やがて冷静に言った。 「申し訳ないけど僕には無理だ。人数さえ揃えば、僕が魔法部と掛け持ちしてもいいんだけどね。嗚呼、そうだ。どうせなら魔法部でそれをやればいいんじゃないか? それなら──」 「いえ、結構です。ありがとうございました」  黒木はこれ以上は無駄だと悟ると、淡々と礼を述べ、足早に職員室を後にした。
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