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「おーのーくーん!!
起きてよ~!鍵!!」
「んぅ~……」
「…もう……カバン漁るからね!!」
あれからなんとかして小野くんを小野くん家のマンションまで送ったけど、当の本人はまだ起きる気配はない。
「あった、これか。」
小野くんのカバンを漁ったら出てきた鍵。
それを使って部屋に入った。
「ちょ、小野くん……重い…ぃ…」
「……み…、…さ…ぁ…ん…」
…………え――……?
小野くんの口から聞こえた人の名前。
「み、さ……?」
―おれ、すきなひとできたんです……
あぁ……
「そっか……小野くんの、好きな…っ…ひ、と…」
僕は小野くんを寝室に運んで家路についた
目から流れる滴に
知らないふりをして――……
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