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なるほど『美少女』っていうのは、こういう人の事を言うんだな、と妙に納得してしまった。
「あ、あの…?」
そう美少女は少し困ったような顔をした。
「あたしの顔に何か付いてます?」
うわっ!
つい見とれてしまった…!
俺は慌てて美少女の顔から目線を外した。
恥ずかしさで若干耳の辺りが火照る。
「い、いや。何でも無いです…。」
そう言うと美少女は俺に向かって、にこっと微笑んだ。
詐欺的だな、この笑顔。
俺はその時に、またその人の顔をじっと見つめていることに気付いた。
「じゃあ、あたしはこれで。」
そう小さく会釈して、美少女は軽やかな足取りで立ち去ってしまった。
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