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いや、こちらではなく長い黒髪が美しい彼女の方を向いて挨拶していたのである。
「千紗、いいのよ。貴方今日初めてこの学園に登校するんでしょ。気にしなくてよろしくてよ。因みに、お名前は何ておっしゃるの?」
愛様という女性が髪をかき上げながら尋ねてきた。
「おっ、おはようございます!僕 今日から3年に編入してきました、宗流真と申します!」
僕は、頭を下げて言った。
「そう、よろしくね。」彼女は、微笑みながら去って行った。
と同時に僕を取り囲んでた女子も一斉に動き出した。
怖い… やっぱり女子ばかりじゃないか、母さんが言わなければ、奨学金を貰っても、絶対こんな学校なんかに来ないのに。
そこへ男子が1人駆けて来た。
「すごい!生徒会長の花園愛様と話してたよな。君、彼女のこと知らないなんて もぐりだな。この地域で知らない人はいないよ。なんせ、僕は彼女目当てですごい倍率を勝ち抜いて編入した5人の男子のうちの1人、亀山 翔太っていうんだ。よろしくな。」
機関銃のように喋り出す男子に 僕はあっけにとられた。
「あっ、僕 3年に編入した宗流真です。こちらこそ、よろしく。」
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