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制服も支給され、前の黒い学生服から、グレーのブレザーに黒のネクタイ、下は黒とグレーのチェックのパンツになった。
母さんと優李は僕の制服姿を見て大喜びしている。
当の僕は、女子高に通うことに未だ踏ん切りが着かず、登校初日今日もびくびくしている。
校門付近に着くと、黒塗の車が列をなして停まっていた。
僕は、そんな光景を見て始業式にどこかの偉い人達が来賓で来るのかと思い 自転車を下りて立ち止まって見ていた。
車の扉を開けて出て来たのは、ここの生徒ばかりだった。
驚いた僕は、自転車を隠したくなったが そんな大きな物を隠す術もなく足早に校門の中に入ろうとした。
その瞬間 前に3人の女子が立ちはだかった。
「貴方、自転車を停めてここにいらっしゃる愛様にご挨拶しなさい。」
ショートカットの女子が怒るように言った。
辺りを見回すと、女子達が一斉に立ち止まり皆こちらの方を向いて頭を下げていた。
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