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「なんだ?その呪文みたいなの」
「今日だけ使える魔法の呪文さ」
俺は、小さい子供に言うようなセリフを鼠我野に言ってみた
「試してみたい?」
「もちろん!」
「じゃあ、早速出発だ」
俺はそう言って、走り出した
後ろから、どこに?という声が聞こえる
そんなの決まってる
「街にだよ!」
俺がそう言って振り返ると、鼠我野は無邪気に笑った
それを見た俺も無邪気に笑う
まるで子供みたいに
どんどん遠ざかるはしゃぎ声
それは、カボチャのカンテラの光に照らされながら
闇の中へと溶けていった
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