【第三章】

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本当に早かった。いつの間に作ったのだろうか… 無駄な動きが無いことから、なんとなくベテランさん(!?)だと把握出来た。 ……ような気がした。 「これはこれは、随分と綺麗なお嬢様ですね」 ベテランさん(!?)は心から楽しそうに笑って俺を見た 冗談だろうし乗ってやろうかな 心の中でニヤリと笑う。 「有難う御座います」 俺はそんな内面を感じさせないような素晴らしい笑みでこたえた。 ……自分で言っちゃってごめんね 「いやいや、蓮は僕の息子だよ」 父さんは負けず劣らずの輝かしい笑みで言う。 「………え?」 本気で驚いた顔をして固まるベテランさん(!?)。 あっは~。 まさか冗談じゃなかったとかないよね? ……………うん? 「すっすみません!私はてっきり…」 冗談じゃなかったんですかい 俺の服装を見ろ ズボンじゃねーか いや、てかここ男子校じゃねーか 思いっきり焦る執事さん。 さっきの笑みのまま微笑む父さん。 あのまま固まる俺。 なんか……苦笑いしか出ねぇ……
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