5人が本棚に入れています
本棚に追加
ここは、世界でも中くらいの広さを持つ大陸で、その大陸内でも中くらいの強さを持った国だ。
今、戦争の真っ只中にある。
そこで、城として使われている神殿の一室に、一組の男女がいた。
「兄さん。無事に、帰って来て下さいね……?」
「当たり前だ。俺はマトルク家の皇子だぞ? そう簡単に、負けてたまるかよ」
そう言って、マトルク家の皇子、クルスト・マトルクは剣を一つ握り、笑顔を見せてから、その部屋を後にした。
クルストの妹、メリクル・マトルクも、笑顔で兄を見送り、その部屋で無事を祈り続けた。
最初のコメントを投稿しよう!