旅する者

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そう言うと、オーフィンは下に降りて行った。 「おはよう、オーフィン。 相変わらずの寝ぼ助だな」 下につくと青髪の青年が俺に気付いたらしく軽い挨拶をした。 「大きなお世話だよ、ゼル。 …今日も用心棒か?」 ゼルと呼ばれた青年は、机の上にある椅子を下ろしていた。 「悪いか? 旦那が居ない時に恐い客人が来たら、君達2人じゃ刃が立たないだろ」 そう言いながらゼルは、椅子を下ろし終えたテーブルを拭きあげる。 「ふん。 本当は、姉さんの手料理を食べたいが為にやってるんだろ? もう結婚すれば良いじゃん」 俺は、からかう様にゼルに話しかけた。 「へっ、け、結婚? い、いや、いやいや。 ま、まだ早いよ。 それに、それは旦那の許可も欲しいし」 ゼルは、物凄い勢いでテンパって話しだした。 「それに…」 「オーフィン。 早くご飯食べてって言ってるでしょ。 …あら、ゼルさん。 お早うございます」 ゼルが話していた時に、カウンターの奥のドアが開き金髪の女性が現れた。
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