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僕らの。
「透ー」
「何?」
「とーる、眠い」
入学式から、2ケ月がたった。もうすぐ3ケ月になる。
晴れた日。
少ない雲が穏やかに横切る。
とある昼休み、僕らはいつもと同じ、屋上にいた。
「寝ればいーじゃん」
「んー」
ぐて
風がわずかに、毛先を揺らす程度に吹いていく。
「俺もそー思ったんだけど、予想以上に風がない」
あついと言いながら透の背に寄りかかる。
「悠哉サン、ゆーやサン。あなたもう寝る体制になってるよ」
「つーか暑くねーのか透は」
昼食も食べ終え、する事もなくただだらだらと過ごす男子高校生が4人。
「気にしないで一彦。俺、透に全てを任せてるから大丈夫」
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