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リストには睡眠欲ないから大丈夫。それより剣使いが荒いよね、と口調はぼやきながら弾むような声で話すところから、優しい主を誇らしく思う気持ちが窺えた。全くですね、とメノラも笑うので、ルーベンスはあれと思ったが、すぐに一緒に笑った。
――この子にも人間味が出て来た。
メノラも最初は硬い表情をして、他人事ながらミーレと上手くコミュニケーションが図れるのかはらはらし、だからこそ潤滑油役を意識していたが、その必要はもうなくなりそうだ。非常にいい相互作用。
メノラも最初は硬い表情をして、他人事ながらミーレと上手くコミュニケーションが図れるのかはらはらし、だからこそ潤滑油役を意識していたが、その必要はもうなくなりそうだ。非常にいい相互作用。
「おっと、そこにいるよ――」
「フレア! え、なんですか? 聞いていませんでした」
火線が走って強奪目的の武装したゴブリンを吹き飛ばした。祝詞を唱えてから出力までのスピードが速い。通例もう少し時間がかかる。数日前より威力も上がっていて、これだけでも発達した魔力の才能が窺えた。しかもゴブリンを燃やすどころか粉砕している。ルーベンスは内心舌を巻くが、お見事、とはしゃぐ程度に留めた。本当は褒めちぎりたいところだが、主人の意向ではないらしいから。
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