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「リフレ、だ…大丈夫か?」
リフレの周りを円く包み込むように展開されている白い障壁。
彼女はしゃがんだ状態から立ち上がり男の子を見ながら答える。
「うん…それであの人が優しい人…?」
「いや、アレは言う事も聞かず、少し気に入らないと魔法で相手に危害を加えるヤツだ…」
少しの事で危害を加えるという説明にリフレの目つきが変わる。
そして火の玉が当たって仰向けで倒れていた少年はふらふらと立ち上がり罵倒してきた。
「じじい!いつの間にそんな魔法を覚えた!いつものようにぶっ飛ばしてやるから解除しやがれ!」
魔法を祖父に向かって、いつも撃っているという言葉にリフレは段々怒りが沸いてくる。
「違うぞディス、ワシじゃない!ん…?リフレ?」
すると彼女は解除どころか、障壁を段々大きくしていき、彼を障壁と壁で挟み込んだ。
後ろの祖父と家具も同じようになると思われたが、家具は通過して彼は彼女の障壁の中に入っている。
一方ディスはじわじわつぶされていき、もう身動きも出来なくなっていた。
「苦し…やめてください…」
「もう魔法…撃ちませんか?」
彼女の目つきから、返答によってはまだ大きくするつもりのようだった。
「は、はい…!」
そう答えると障壁は無くなり、ディスはまた魔法を撃つつもりだったが。
撃つと今度は壁と一体化されかねないので止めておく事にした。
「ハァハァ…し、死ぬところだった…!」
「やれやれ…」
祖父は深いため息をつきディスに説明を始める。
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