123人が本棚に入れています
本棚に追加
一段落ついた所で祖父はディスに、任務の説明をする。
「ディス、お前にはワシの孫娘…リフレと共に学園に通ってもらう」
「は?なんで?」
もうギルドに入っているのに、今更学校で習う事なんて無い、そう思っているディス。
「お前は学校に行った事がないだろう、それにギルドでの協調性にも欠けておるしな、だから学校でそれを学んでくると良い」
こうは言っているが、祖父の内心は可愛い孫娘に寂しい思いをさせたくないからであった。
「一人で気ままにやるのがいいんだけどな~…」
「このバカモン!仲間がいた方が困った時の助けになるじゃろう!」
いつもはこんな事を言われると、魔法を撃っているのだが今日はリフレがいるので撃てないディス。
「そういうわけでわかったなディス、入学は1週間後だから、それまでリフレに町を見せ…」
祖父が説明し終わる前にリフレが話す。
「嫌です…!」
祖父は予想していた事とはいえ
、何故かと理由を聞く。
「リフレ…!どうしてだ?」
「こんな乱暴な人に…案内されたくありません」
「乱暴ですいませんでした…」
どうやら先ほどの一件でディスはリフレに嫌われてしまったようだ。
そしてリフレは祖父にまた話す。
「優しい人がいるって聞いたけど、その人はいつ帰ってくるんですか?」
やっぱりそっちに頼むと思っていた祖父は、困った顔をして答えた。
「ちょうどあと1週間経たないと帰って来れないそうなんだ…」
「そうなんですか…」
「アイツには悪いが…帰ってきて早々学園に行ってもらう事になるな…」
「なんだアイツも来るのかよ…」
優しいと言っている男の子も学園に通うという事を聞いたディスは、不満そうにつぶやく。
「よく働く人なんですね…あっ、じゃあ町の地図ってありますか?」
ここまで彼女がきた地図は、列車の駅からギルドまでの小さいものなので、町全体は載っていなかった。
「あるが…お前一人で行くのか?」
変なのに絡まれやしないかと心配な祖父だったが、リフレの魔法なら大丈夫だろうとは思った。
なにしろ、ギルドで最強のディスを黙らせたのだから。
だが、道に迷ってしまわないかと気がかりがある。
「道に迷ったらどうするんだい?」
「その時は…お店の人に聞いて、このギルドがある方角を教えてもらいます」
道に迷ったらスタート地点に戻ってまた回れば良い、そう思っているリフレであった。
最初のコメントを投稿しよう!