歌姫と幻想郷

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季節は夏。 入道雲が空に浮かび、蝉が騒々しく残り少ない余命を散らすかのように鳴いている。 太陽はギラギラと輝き、私の髪に容赦なく紫外線を照りつける。 私の名前は「ハツネ ミク」。 ハツは初めての「初」、ネは音色の「音」、ミクはそのままカタカナです。 「ミクさーん?どうしました?」 今、私の名前を呼んでいるのはルナサ・プリズムリバー。 プリズムリバー三姉妹の長女で、私に気をとめてくれている、「この世界での」親友である。 というのも、今私がいるのは「幻想郷」という、私が元いた世界とは違う世界にいるからなのです。
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