魔法の使えない少年

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翔太が帰ったあと、すぐに、 「俺達も帰ろう」 その凜の言葉に七海は頷き、二人並んで家(家と言っても寮なのだが)に帰る。二人の間に会話は無い。 二人が歩いているととても大きな建物が見えてきた。 この建物がアラパンド魔法学園の寮だ。この寮は20階建てととても大きいのだが、その寮棟が第四棟まであり、全てがほぼ満室となっている。 いかにアラパンド魔法学園が大きいかが伺える。 「じゃあ私こっちだから!」 そういって駆け出した七海が寮に消えたのを、確認してから自分の部屋に向かって歩きだした。 程なくして自室についた凜。 「ただいま~」 無論返事はない。ただ、これが彼の習慣なのだ。 (ふぅ、今日はいろいろあったな) 考えながらベットにダイブする。 (はぁ、魔法……か……俺には魔術しか……魔術しかないんだ……) 少し考えているうちに凜は、深い眠りについた。
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