魔法の使えない少年

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全くやる気のないない凜。 サボるという単語を出した瞬間凜が震えだした。 「どうした?凜??なんか震えてるぞ?」 「わかんない……でも……」 凜の震えがとてつもなく大きくなっていく。その瞬間、 「り~ん~さっき次の授業サボるとか言ってなかった~?」 いつの間にかすぐ後ろにいた七海が眩しいくらいの笑顔で聞いてくる。しかしその眩しさの裏に黒い笑顔が見える。 「そ、そそ、そんなわけないだろ?」 そんなわけないと言いつつ全くと言って良いほど呂律がまわっていない。 「じゃあなんでそんなに焦ってるの!行くよ!」 襟を掴まれ引きずられて行ってしまう凜を見ながら翔太は、静かに手を合わせた。 「最後のほう俺空気だったな……まぁ俺も行くかな……」 悲しそうな空気をだしながらゆっくり歩いて行く翔太だった。 「マジで足痛い……」 凜は、今まで引きずられていたため足をいろいろな所へ打ち付けていた。 「凜がサボるとか言ってるからでしょ!回復魔法使えばいいじゃない!」 あくまでも自分が悪いとは思わない七海なのであった。 魔法を使えばいいと言われた凜だが、凜は魔法を使えない。 「はぁ……嫌味か?俺が魔法使えないの知ってるだろ?」 ちょっと呆れたようにかえす凜。それを忘れていた七海 「そういえば……しかたないわね!……“BEGINNER,No.78”《リフレクション》!」 七海が凜の足に手を翳し魔法を唱えると凜の両足がまばゆい光におおわれた。
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