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亮はそんな美沙に優しく微笑んで言った。
亮『僕は学級委員だし雨音さんを怪我させたのは僕にも責任があるから気にしなくていいよ』
美沙『…ありがとう』
亮は丁寧に美沙の足首に湿布を貼り包帯を巻いて行った。
その時ふと見るつもりはなかったのだが美沙の膝の直ぐ上辺りの太ももに紅いアザがあるのを亮は見てしまった。
勿論その時は悪気がなかったとはいへ亮自身 罰が悪くて美沙には言えなかった。
亮『…はい!これで大丈夫だよ。でも一応…医者には行った方がいいと思うよ』
美沙『…うん』
亮『じゃあ僕が雨音さんの荷物も取って来て先生にも伝えてくるから雨音さんは少し待ってて』
美沙にそう言って亮は保健室から一旦 出て行った。
美沙(神村君って優しい人…。アザ…見られてないよね…)
美沙の太ももには生まれつき紅い十字のアザがあった。美沙は他人にアザを見られるのを極端に嫌っていた。
美沙『またお父さんに心配かけちゃうな…』
美沙は父親の勇に心配をかける事を気にしていた。
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