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物思いにふけている美沙の元へ美沙の荷物を持ち亮が保健室へ戻って来た。
亮『お待たせ。先生には伝えておいたから一緒に帰ろう』
美沙『…うん』
亮は美沙と自分の荷物を持ちあいてる方の肩で美沙を支えながらゆっくり歩いて美沙に負担がかからないように気遣ってくれた。
亮『雨音さんは兄弟とかいる?僕には姉貴がいるんだ』
美沙『私は…独りっ子』
亮『何人家族?』
亮にとってはたわいない会話だったが美沙にとっては少し聞かれたくない話だった。
美沙『ちょっと前まではお母さんとお父さんと3人だったけど…今はお父さんと2人…』
亮『…ごめん。余計な事 聞いちゃったみたいだね…』
亮が暗く俯いたのを見て美沙は罪悪感にかられた。
美沙『別に気にしなくていいよ…お母さんは病気で天国に逝っちゃったけど何時も見守ってくれてるってお父さんが言ってたし…。それに今は大切な友達もいるから寂しくないから…』
亮『そっか…良かった。大切な友達って前の学校とかの?』
美沙『…違うけど私にとっては1番の友達』
亮『なら後で僕にも紹介してね』
美沙はその場しのぎに頷いた。
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