紅十字の刻印

第2章…学校生活

それから日々順調に過ぎてく筈の美沙の高校生活は次第におかしくなって行くのだった。

理由やｷｯｶｹは些細な事…最初のｷｯｶｹは先ず初日から密かに亮を想っていた愛に敵視されたからだ。

愛『真弓！ちょっと話があるんだけど…』

真弓『どうしたの？愛が私に改まって話だなんて？』

女子ﾄｲﾚで愛と仲良しの岸田 真弓は愛から初日の出来事を聞かされた。
勿論 事実とは異なった愛に有利な偽りの話だった。

愛『実は昨日…神村君と2人で雨音さんに校内案内してあげたのはいいんだけど…』

愛が真弓に話した偽りのｼﾅﾘｵは単純な話だった。

自分と亮が一生懸命に校内案内してあげたのに美沙は返事もせず亮にだけは妙に頷いたりしていたとか…最終的に屋上案内した時の出来事を愛は自分は何もしていないのに ただ少し注意をうながしたら美沙がﾜｻﾞとらしく階段から落ちそうに見せかけ亮と保健室に行ったとか亮に家まで送って貰ったというｼﾅﾘｵだった。

真弓『何それ！？何か感じ悪いね！？』

真弓は愛の友達で学級委員で成績優秀で男子からも女子からも憧れの的である愛を自慢に思っていた。そして当の真弓はいたって普通の凡人ﾀｲﾌﾟで愛と友達である事が唯一の誇りであった。