紅十字の刻印

第1章…転校生

新しい学校 新しいｸﾗｽの前に立つ美沙。

担任教師である田中涼子先生は教室の扉を開ける前に美沙に話し掛ける。

先生『教室に入ったら先ずは自己紹介して貰うね。転校したばかりで緊張してると思うけど 何かあったら直ぐに先生に言ってね。大丈夫かしら？』

美沙は黙って頷いた。

先生『美沙ちゃん…。さっ！行きましょうか！？』

どこか影のある美沙に対して不安を覚える涼子だったが直ぐに慣れるだろうと思い教室の扉を開けた。

先生『は～い！皆さん！おはようございます。今日は転校生を紹介しますので皆さん注目して下さい！』

さっきまでざわついていた教室が一瞬にして静まり返り涼子先生と美沙に注目する。

先生『じゃあ美沙ちゃん。お願いします』

美沙は注目され少し戸惑いながら自己紹介を始めた。

美沙『…初めまして。雨音 美沙です。引っ越して来たばかりで何もわからないけど宜しくお願いします…』

俯きながらも美沙は一生懸命に自己紹介をし終えた。