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～エクスカリバー(カリバーン)について～
エクスカリバー(Excalibur)別名カリバーンは、アーサー王物語に登場する剣である。
広義には、「岩に刺さった剣」及び、後に湖の乙女もしくはマーリンから授けられた剣の2つを差し、狭義には、後者のみを指す。
・二振りのエクスカリバー
『岩に刺さった剣』
アーサー王伝説に登場するアーサー王の剣は二つあり、ひとつは物語の冒頭において、アーサーがその父ユーサー・ペンドラゴン王の死後、新たな王を選出する会議場の前の広場に岩の台座が忽然と現れていて、
『この剣を引き抜きしものは王たる資格を持つものなり』
との銘があり、会議しに馳せ参じた騎士や諸候が試したが抜けなかった。
しかし時は流れ、15歳に成長したアーサーがふとした偶然からこの剣を引き抜きブリテンの国の王となった、という話である。
『もう一振りの剣』
上記の剣は、アーサー王が後ろから斬りかかるという騎士道にあるまじき行為をしたと折れてしまい、魔法使いマーリンに新たな剣(これを『カリバーン』と記述する文献もある)を用意するという件がある。
新たに魔法使いマーリンから剣とともに授けられた魔法の鞘には、『所持している限り血を流さなくなり、不死身になる』という力があり、剣そのものより鞘の方が何十倍も貴重だったという。
また、トマス・マロリーのアーサー王文学作品の『アーサー王の死』では、マーリンからではなく、湖の貴婦人から貸し与えられた剣で、アーサー王の死によって返却された……という説もある。
尚、アーサー王物語の原典とも言われる、『ブリテン列王史』では、
妖精の国『アヴァロン』で鍛え上げられた聖剣『カリバーン』をアーサーが授かるというエピソードがあり、これがもう一振りの剣の原典であると言われている。
※カリバーン(caliburn)が一度折れ、鍛え直した、という意味で
『ＥＸ caliburn』→『エクスカリバー』
になった、とする説もある。
この二振りのしばしば混同されることが多い。
そもそも諸説の中で完全に別とは言い切れず、全く同一、全く別物等の議論が今尚続いている。
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