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由里「ほうっておけば、不愉快な人間に片っ端から噛み付く猛獣の、犯した罪をすべて背負い、善悪を教え、飼い馴らすことができますか。」
そう一気にまくし立て
一息つき、再び口を開いた
由里「そして、その凶悪な存在に決して殺戮を命じないということができますか。」
室内に沈黙が訪れた
猛獣使いになど、
なれるわけがない…
けれども沖田は
彼女の人生を引き受けているというのだ
命じさえすれば
邪魔者を排除してくれるという下部を持ちながら
決して命じない
そうやって
彼女の意志を守るというのは
易しいようで
難しいのではないのだろうか
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