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幼い頃の僕は、特別、セキセイインコが好きだった訳ではない。ただ、何か新しいモノが家に来る、とそれだけで心の底からワクワクしていたのだ。
しかし、今思えば、家に来る『新しいモノ』は、セキセイインコでなければならなかったように思う。
というより、セキセイインコが来た事が奇跡だったのかもしれない。
母の言葉により、学校のインコは諦める事にした。
結局、学校のインコの貰い手は殆んどいなかったらしい。
僕は学校に行く度にセキセイインコを眺めていた。成熟したその鳥たちを見ながら、ふと、雛ってどんな姿なんだろう、と想像を巡らしたりした。
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