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僕は大阪府の枚方市という所で生まれ、その後すぐに守口市へと移った。
物心がつく前だったので枚方での記憶は全くない。
守口に引っ越してから、枚方の遊園地に遊びに行ったことはあるが、その土地に懐かしさを感じることは当然なかった。
つまり僕の中で、故郷は守口なのだ。
高いビルが建ち並び、多くの車や人がその間を忙しく行き交っている。
そんな『都会』が僕の故郷なのだ。
守口での記憶はもちろんある。
ただ、守口に居たのは小学三年までなので確かな記憶とは呼べないかもしれない。
ただ、一つだけ鮮明に覚えている事がある。
夜、蒲団に入り目を瞑ると必ず窓の外から聞こえてくる誰かの悲鳴や、爆竹の音や、救急車のサイレンだ。
幼心にとても怖かったのを覚えている。
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