0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
01
「目隠しと叫びと」
目を開けているのに
目の前は真っ暗なまま
私に光は見えない
アナタの姿を探すことも出来ない
涙が目隠しの中から溢れ出たとき
傍にある気配は悪趣味な微笑を私にくれた
――いつしか理性は消え去った
冷たい部屋に響き渡る自分の声
まだ、足りない
もっと大きくもっと遠くまで
貴方に届くくらいに
怯む暇などない
早くアナタに会いたいと
貴方以外はいらないと
二人のために叫ぶよ
そしてこの声が枯れたとき
眩しい光が私を包む
……そう信じたい
最初のコメントを投稿しよう!