はじまりまっする

4/6
前へ
/6ページ
次へ
「はー疲れた!」 下駄で歩きまわってた私は、歩き疲れと人のおおさに精神的にもぐったりしていた。 「花火まであと30分か…」 そうつぶやいたとき 前方をみると見覚えのある帽子、それを被っているのは色黒の男子。 間違いない、あれは 「平次?」 でもよくみるととなりに小柄なかわいらしい女の子が一人 「やっぱ彼女か…」 浴衣に雫がおちてまんまるいシミをつくった。 「……っうちっ馬鹿みたックいッウ」 なみだがすごいいきおいで流れ落ちる。 浴衣にシミをつくり 淡いピンク色が一部分だけこくなっていく。 「………っ」 大好きやったのに もうおわりなんやな やっぱ幼なじみっていややな がんばっても、がんばってもがんばっても女の子としてみてもらわれへん 「おい、和葉」 愛しい人の声が聞こえた。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加