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「はー疲れた!」
下駄で歩きまわってた私は、歩き疲れと人のおおさに精神的にもぐったりしていた。
「花火まであと30分か…」
そうつぶやいたとき
前方をみると見覚えのある帽子、それを被っているのは色黒の男子。
間違いない、あれは
「平次?」
でもよくみるととなりに小柄なかわいらしい女の子が一人
「やっぱ彼女か…」
浴衣に雫がおちてまんまるいシミをつくった。
「……っうちっ馬鹿みたックいッウ」
なみだがすごいいきおいで流れ落ちる。
浴衣にシミをつくり
淡いピンク色が一部分だけこくなっていく。
「………っ」
大好きやったのに
もうおわりなんやな
やっぱ幼なじみっていややな
がんばっても、がんばってもがんばっても女の子としてみてもらわれへん
「おい、和葉」
愛しい人の声が聞こえた。
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