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~共闘、そして~
テレビに写っていたのは、邪教崇拝的なパフォーマンスで有名なユニットSouthen Death Crossであった。
「Suck The World」と銘打った世界ツアーの最後の国が日本だったのである。
血液を用いた陰惨なパフォーマンスをする白髪のレイ・ザ・セカンドと蛇を常に身体に絡めている赤髪のユダ・ザ・ヴァーミリオン。
どちらも性別不詳であるが美形な事には変わりない。
レイがインタビューに答える。
「…我々の存在そのものが背徳で残虐だ…我々は恐れない…我々は…殺せるのだ…」
ポツリポツリと呟く様に発言するレイ。
「そういえばさ、日本にもNOTとかいう過激なバンドがあるって聞いたけど?」
ユダが口元に指を当てて尋ねる。
『ああ…彼等は活動停止状態ですね。ライブハウスから総スカンを食らって…』
インタビュアーの言葉にレイが口の端を吊り上げる。
「…所詮…フェイクか…それしきの事で…ククク…」
「残念だわぁ。ま、日本のバンド自体猿真似ですものねぇ、クスクス」
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