鬼の生徒会長

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「えっと…どういう意味で」 「すまん!遅れたぁぁぁ!」 オレの言葉は、突如飛び込んできた謎の人物の声によってかき消されてしまった。 ビックリです。 さらに、その人物が相当な勢いで飛び込んできたため、そこらに置いてあった小物などはものの見事に散乱しまくっています。 そして、最も驚いたのが 「会長…そのドア早く直してきてください…」 額に手を当て、はぁぁ…と、大きくため息をつく時雨さん。 「ん?………あぁ!しまった!勢いで持ってきてしまった!」 その人の脇には、この生徒会室の入り口の物と思われるドアが挟まれていたんです。 勢いでドア持ってくるってどういう事? つーかちょっと待て。 「…え?時雨さん?あなた今、会長っていいませんでした?」 いや待て。そんなバカな! この明らかに 「南極って南だけど超寒いんだぜー!」 とか言っちゃいそうな天然さんが会長? …いや、まさかね。そんな訳 「えぇ。この方がここの生徒のトップ。宮古上 聖華(ミヤコウエ セイカ)さんです」 「えぇぇぇぇぇぇええぇぇぇぇえぇ!!?」 目ん玉飛び出るとか、マンガの中だけの現象だと思ってたけど… オレ今 目飛び出した。 「おい君。今の「えぇぇ」ってどういう意味だ。絶対失礼な意味の「えぇぇ」だろ。失敬な奴だな、君は」 「あ…いえ、ごめんなさい…」 驚いた… まさか生徒会長の正体がこんな『天然美少女』だったなんて…!
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