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「ごめんなさい。バトルって何ですか…」
もう色々とおかしいよッ!
これバトル小説だっけ!?
いや、違うよね!?健全なラブコメですよね!?
「あはは!知らないなら教えてあげるぅ~」
などと笑いながら、ちゃっかりオレの隣に座ってくる凛子さん。
そして、毎度の事ながらその光景を見た結城から黒いオーラが漏れ始めるのだった…
「境くんももう知ってるでしょ?ウチの会長がスッゴク強いの」
ピッと人差し指を立てながら、自慢げに話し始める凛子さん。
「えぇ…それはもう…」
だって目の前で恐ろしいの見ちゃったからね。
もう絡んできた不良が気の毒で仕方なかった…
「するとどうだろう? 運動部はどうしても最強の部員となりうる会長を、自分達の部に引き入れたい訳だよ。分かるかい?ワトソン君」
「あぁ…何かそんなマンガが存在しましたね…」
ナルホド理解!
つまり
「会長ぉぉ!オレが勝ったら我が部に入部してくれぇぇぇ!」
ってな訳ですね。
もう全くあかねと同じ状況じゃないですか。
「もう仕事も終わってヒマだし、校門前に見に行くか?」
1人で納得していると、冬真さんが時計を見ながらそんな事を言い出した。
「…いいんですか?邪魔になったり…」
「いいんだよ。そんな事であの人の邪魔になんかなる訳ねーよ。それより早く行かないと終わっちまうぞ?」
「まぁ…そう言うなら」
そんな冬真さんの言葉に、少しワクワクしながら生徒会室を後にするオレであった。
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