午前8時だよ!全員集合!

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「で、何でこうなった」 何故ッ…オレが凛子さんを背負うハメになってる訳!? 「お前男だろ。女の1人や2人くらい背負ってやれよ」 腕組みをしながらそんな事を呟くダメ保健医。 確かに、コイツの言う通りだ… この人が先輩だとはいえ、この人は女性。ガール。おにゃのこ。 男のオレがサポートしてやるのは自然の摂理。 「はぁ…仕方ないな」 覚悟を決め、このまま生徒会室に向かう事に。 もう今度からはこの人にはあまり関わらないようにしよう… 「じゃ…失礼しました…」 「おう。もう二度と来るんじゃねーぞ」 「お前絶対にチクってやるからな」 そんな捨て台詞を残し、オレは保健室を後にした。 「ったく…何でオレが…」 誰も居ない廊下で、グチを零しながら歩く。 というか、誰も居なくて正解だなコレ。 こんな姿、誰かに見られたくねぇよ。 何か恥ずかしいよ。 だってこの人スカート短いんだもの! オレ、生フトモモを触っちゃってるんだぞ!? こんなの…こんなのッ……! 興奮するじゃねぇぇぇぇぇかぁぁぁッッッ!! ハッ…いかんいかん!オレとした事がッ…! 落ち着け…クールダウンだ境也! 「ふぅ…危なかったZE!」 「何が危なかったの?私のフトモモ?それとも胸?」 「まぁ胸もアリでしたけどぉ…やっぱりフトモモっすかねぇ!あんなに柔らかいとは思いもしなかっ…………………た?」 …あれ? オレ誰と話してんの?いや、分かってるんだけども。ここでオレと会話できる人物は1人だけ。 「きゃッ!境君ったら!エッチ!」 ミス凛子ですよね。 「…いつ起きたんですか?」 ダラダラと額から流れ落ちる冷や汗。 サー…っと顔から血の気が引いていくのが分かる… 「え~っとぉ…ぶっちゃけると始めから起きてたかなぁ?」 「ぶっちゃけ過ぎです。つーか、ふざけんな。流石にオレもキレますよ?」 これほどまで殺意を覚えたのは初めての経験だった。
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