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それはもう、文句の付けようのない見事な右ストレートで、的確にオレのアゴを狙って放たれた…
グルンと視界が回り、フッと足の力が抜ける…
いかん…
このままコケたら凛子さんを下敷きにしてしまうッ…!
朦朧とする意識のなか、必死でこの状況を打破する方法を考えていたのだが、どう考えても間に合わない。
というか、もはや全身の力が抜けて、どうする事も出来ない訳だ。
凛子さんを放り投げるか…?
いや、不可能ッ!イン・ポッシブルだ!
「きゃぁぁッ!」
「ああぁぁぁぁぁ……」
近づく地面。
もうムリだ…!
「えいッ!」
ぴょん♪
ゴッ…!
直前で凛子さんが背中から飛び降り、見事に着地。
そしてオレは、そのまま後頭部を強打した。
オレは死んだ。
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