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…何かフられるって分かってたら緊張とかどうでもよくなってきました。
不思議なことに悲しみなんて感情は浮かんできません。
恐らく、最初からオレは諦めていたようです。
すでに心の中ではフられてたんです。だから悲しくないんですね。
ふっ…人間って哀れな生き物…
「用がないなら私、帰りたいんだけど…」
「あー…待って。せめて言うだけ言わせて。何か後で後悔しそうだから」
うん。とりあえず言っとくべきだよね。
ここは男らしくフられて散るべきだよね。うん。
緊張はしてません。フられると分かってるから。
だから、告白の言葉はすんなりとオレの口から飛び出してきました。
「オレ、アナタのこと好きです。よければ付き合ってください」
ふっ……言ってやりました。
新谷 境也!この西高の屋上にて可憐に散らせていただきます!
さらばオレの青春!さらばオレの初恋!
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