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「…しっかたないわね!」
「あん?」
結城が突然声を張り上げます。
立ち上がり、スカートに付いた汚れをパタパタと叩き落としています。
そして、無言で右手をオレの方に差し出してきたのです。
「…この右手は何だ」
「お金ちょーだい!お昼買ってくるから!ついでにアンタの分も買ってきてやるわよ…」
お?
何だ何だ?明日は台風でも来るんでしょうかね?
まあ…金をたかってる所は置いといて…
女王様自ら昼飯の調達とは…
「…熱でもあるのか?何処となく顔も赤いぞ?」
「…う、うるさい!さっさと金を出せ!」
財布から取り出した野口さんを無理矢理引ったくり、ズカズカと結城は屋上から出ていってしまいました。
機嫌が良いのか悪いのか分からん奴ですね。
こりゃ明日は確実に台風ですね。
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