6644人が本棚に入れています
本棚に追加
「沙織!ここに座るがいい!」
光夜は自分の膝をポンと叩きます。
隣に座れって言ってましたよね? そこは隣じゃないよ。膝の上って言うんだよ。
しかし、結城はそんな彼の言葉などガン無視。
冬真さんの横に腰を下ろしちゃいました。
何も言えない様子の光夜。
もう光夜が気の毒で仕方がありませんでした。
「紅茶が冷めてしまいます。いただきましょうか」
それを合図に全員が一斉にカップに手を伸ばします。
ズズズと液体をすする音が、ムダに広い生徒会室に響くだけ。あとは何も聞こえません。沈黙です。
そんな沈黙を、冬真さんが思わぬ質問でぶち破ってくれました。
「なぁ、沙織と境也って付き合ってんの?」
「ぶひゅぅぅぅぅぅ!!?」
口に含まれていた紅茶を勢い良く天井に向けて噴射。
なんという不意打ち。
冬真さん……恐ろしい人…
最初のコメントを投稿しよう!