鬼の生徒会長

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こうして、朝の仕事が終わったオレ達は、教室に向かう。 また放課後にも生徒会室に集まらなければならないらしいです。 なんて面倒なんだ。生徒会。 などと、心の中でグチをこぼしながら、オレは教室のドアを開けた。 「うお! オレ1番のりじゃん!」 時刻は午前8時10分。 まだ誰も生徒は来ていなかった。 誰も居ない教室… オレの中の少年心がザワザワと騒ぎ出してきます… 普段出来ないことをやってみたい。 そう思ったんです… そして、オレは教壇に立ち、誰も居ない教室に向かって 「さぁ!お前達!あの夕日に向かって走ろうじゃないか!」 叫んだ。 何言ってんだオレ。 突如、自分のした行動が恥ずかしくなってきました。 こんな所を誰かに見られていたら… 「…境也?何やってんの…」 見られてた。 オレ死ねばいい。 まるで捨てられている子犬を見るかのような、寂しそうな目でオレを凝視する結城。 それに対し、何も言えないオレ。 「な、何かゴメン…じゃ、私 教室に戻るから…」 「待ってぇぇぇ! 違うんだ!結城!今のは…」 もう死ぬ気で説得しまくった。 ウソ八百を並べ、これでもかというくらいに誤魔化しまくりましたね。
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