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ぺたぺたぺたぺた
そんな音さえ、聞こえてきそうだ。
もぅ、車の目の前まで、歩いて来ている。
『あっ…あっ…あっ…』
もぅ、言葉にならない
『お願い!誰か助けてぇ!』
目を閉じ、心の中で叫んだ、その時!
バァーーン
もの凄い大きな音と共に、車が揺れた。
ハッとして、目を開けたB子さんが見たモノは……
車のフロント・サイド・バック……全ての窓ガラスについていた…
無数の子供の手形だった…
B子さんは、そのまま気を失ってしまい、たまたま通りかかった、ドライバーに助けられたという……。
それ以来、彼女がその踏切を通る事は、2度となかった。
……深夜に踏切の警告音がしたら……逃げなきゃ……。
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