1㍉の幽霊

2/5
5539人が本棚に入れています
本棚に追加
/510ページ
この話は、某タレントさんの実体験です。               今はタレントが職業のD男さんが大学生だった頃に体験したそうです。               大学3年生になりたての頃、自分が所属するサークルにひとりの男が入会して来ました。 そいつとは、学部は違うものの、同じ年齢という事もあり、妙にウマがあった。 すぐに、お互いのアパを行き来する程、親しくなった。…が…。               やつは大学から少し離れた、安アパートの2階に住んでいた。 8畳一間の風呂無しである。 お世辞にも、快適とは言い難い部屋で、一人暮らしをしていた。               ちょくちょく…というわけではないが、その部屋に行くと、…いつも何故か、いたたまれなさを感じていた。 …何処からか、刺さるような視線を感じていたからだ。 それは、一歩部屋に踏み込んだ直後から、感じるのだ。 …さすがに毎回同じ感じがするので、逢う度に引っ越しを勧めたが、何故かやつはいつも曖昧に話を濁し、決して引っ越そうとはしなかった。               そんなやつの姿を夏休み以降、急に見なくなったのだ。               自分は心配になって、やつのアパートへと向かった。                            
/510ページ

最初のコメントを投稿しよう!