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しかし……
黒い服の女は、あきらかに顔を動かし、こちらを見ていた
J太は思い切って左右に動き回ってみた
…うそだ…うそだ…あるわけない…
そう何度も呟きながら動く
しかし、すぐに動けなくなった
…テレビの中にいる、黒い服の女は、J太の動きに合わせ、顔を左右に振っていたのだ
そして、そのまま、動けなくなったJ太を再び…じっ…と見つめる
もぅ泣き出しそうなJ太は
『お、お、お母さ~ん』
泣きべそをかきながら母を呼んだ
J太は母に事情を説明した
『あのね、あのね、この黒い服のお姉ちゃんがね、僕をにらむの』
『また、馬鹿なコト言って!黒い服の人なんていないでしょ?』
『いるよ!ほら!ここ!ここ!ここにいるでしょ?』
『???何言ってるの?そこには誰もいないでしょ?』
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